BOTANIST Journal 植物と共に生きる。

BOTANIST journal

SUSTAINABLE 06

できることから始めよう 一歩踏み出すSDGsへ

持続可能でよりよい社会の実現を目指す、SDGs(持続可能な開発目標)。 サスティナブルな未来に向けて、ひとりひとりが地球によいことを意識して、できることから始める。そんなライフスタイルが新しいスタンダードに。

STEP1:SDGs について知ろう

今、様々な分野で耳にする「SDGs(エス・ディ・ジーズ」というワード。 2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標として、2015年の国際サミットで採択されました。2030年までの15年間で、地球上の誰ひとり取り残さず、国も企業も個人も普遍的、積極的に取り組むべき「17のゴール」を掲げています。
それは、貧困や飢餓をなくし、教育、ジェンダーなどの平等を実現することから、海や陸の自然、資源を守る、気候変動対策や環境保全などまで、SDGs を通じて豊かなで活力ある未来を創っていこうというもの。 SDGs について理解を深めることは、今、私たちが何をすべきか、何ができるか、を知って実際にアクションを起こす最初の一歩になります。

BOTANISTでは、目標12、13、15の取り組みに力を入れています

植物と共に生きるBOTANISTだからこそ、できることがあります。 それは、植物の恩恵に深く敬意をはらい、植物の持つ力や美しさをより広く学び、深く探求すること。
そして、植物と人が、どちらも豊かに共存できるように、植物の保全を通して持続可能な地球環境をサポートすること。

そのための取り組みを、一歩ずつ。 私たちには、まだまだできることがあります。

SUSTAINABLE FUTURE

STEP2:パッケージのマークを見よう!

製品の容器などにはリサイクルやゴミの分別のために様々なマークが付いています。生産から廃棄までのサイクルを循環させることを示す矢印に、プラ(プラスチック)をはじめ、アルミ、スチール、紙などの文字があしらわれているマークはご存知の通り。ダンボールにも箱のシルエットのシンボルが付いています。 中でも大量のゴミが深刻な環境汚染を招いているプラスチック製品は、材質により1〜7までの数字で識別できるものもあります。ペットボトルは1、灯油や水、サプリメントなどのプラスチックボトルは2、食品ラップなどは3という具合です。小さい容器はマークが底に付いている場合もあります。同じ番号のものを集めればよりリサイクルしやすくなるのです。
他にも、環境負荷が少ないと認められた商品にはエコマーク、古紙を再利用した製品にはグリーンマークや再生紙使用マーク、牛乳パック再利用マーク、家電だと省エネ基準値の達成率などを示すマークなど、地球にやさしいモノを選ぶ参考になるマークもあります。
こうしたマークは環境ラベルと呼ばれます。小さい容器だとマークが底にある場合もあり、気づかないまま見過ごしがちですが、ぜひチェックして意味を知り、捨てるときだけでなく買うときも、SDGs を意識しましょう。

*環境省のHPには、マークから情報を検索できるデータベースがあります。

STEP3:サスティナブルなアクションを起こそう!

SDGsの背景には、自然環境が危機にさらされ、貧富差や不平等がはびこる世界の現状があります。それは私たちが毎日食べる食材や何気なく捨てるゴミ、無意識に発している言葉など、個人の行動と決して無縁ではありません。ひとりがひとつのプラスチックゴミを見直すことも、みんながそれを積み重ねれば、地球規模で自然を守ることになります。だからたとえ小さなことでも、今すぐアクションを起こすことには意味があるのです。

ACTION エコバッグを大事に使い、やたらに買い替えない

今年から有料化されたビニール袋。ちょっと不便だしお金を取られるのは嫌だなと思うかも知れませんが、皆がエコバッグを持参するようになれば、プラスチックゴミを減らし、温室効果ガスの軽減や海や陸の自然、生き物を守ることにつながります。おしゃれなエコバッグがたくさん出てきて楽しむのはいいけれど、使い捨てたりしないことも大事です。

ACTION 地元の食材、食品を食べる

スーパーマーケット等に並ぶ野菜や魚には、遠く離れた地域や外国から運ばれてくるものも多くあります。輸送に使われるガソリンはCO2を排出するため環境にも負担がかかっています。
地産地消といって、地域で生産された農・海産物や生産品をその地域で消費することには、新鮮でより安い食材を得られ、地元の食文化に親しむ上でも多くのメリットがありますが、CO2削減という視点でも注目されるようになりました。
食べ物の産地に意識を向けてみる、地域の美味しいもので暮らしを楽しむことも、SDGsにつながります。

ACTION サスティナブルな活動に参加

ひとりだけでできることには限りがあるように感じるかも知れませんが、地域で行われているゴミ拾いなどに参加してみると、ひとりのアクションが集まって大きなムーブメントになり、目に見える成果を上げることを実感できるでしょう。
多くの自治体やNPO団体が主体となって、街のゴミ拾いやビーチクリーンのボランティアを募集し活動を行っています。5月30日の「ごみゼロの日」、6月5日「環境の日」、6月8日「世界海洋デー」などには、多くのゴミ拾いイベントが開催されます。町や通り、砂浜に、どんなゴミがどのくらい捨てられているかを目の当たりにし、ゴミの分別や捨て方の知識を深める機会にもなります。

STEP4:楽しく続けよう!

グリーンや花が大好きな人は、リサイクル素材やリメイクしたプランターで植物を育てる。裁縫やDIYが得意なら古着やお菓子の缶をリメイクしたり、本格的に廃材で家具づくりに挑戦してみても素敵。 地元の市場や道の駅へ食材を仕入れに行って、環境にも健康にもよい無農薬野菜にこだわり、料理の腕を磨くこともサスティナブルな暮らし方。海が大好きだから、ビーチクリーンに参加している人も少なくないはず。 自分の好きなこと、楽しいと思えることだからずっと続けられる。それがSDGsに自然につながっていきます。

社会全体がゴミを減らそうと同じ方向へ向き始めた今。これからは多すぎるモノを持たずシンプルで心地よい暮らしを心がけていきたいもの。モノを使い捨てず大切に長く使うことで、出るゴミの量も減らすことができます。
ですが、マイボトルはOKでペットボトルはダメ、スーパーマーケットでプラスチックバッグをもらうのは悪、そんなふうに何が何でもルールのように考えることもありません。無理をして頑張っても続かない、それでは持続可能な取り組みとはいえなくなってしまいます。
できることからちょっとずつ小さいことでも意識して、自分なりのアクションを起こしてください。
だから、他の人にも強要しない。サスティナブルなライフスタイルが自分らしく心地よい、そう思えることが何より大切です。