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知っていますか?深刻な社会問題“フードロス”
フードロスとは、まだ食べられる状態であるにも関わらず廃棄される食品のこと。日本では年間2,531万トン(※)もの食品廃棄物等が発生していますが、その内に占めるフードロスの割合は、なんと600万トン(※)にも上ります。これを国民一人当たりに換算すると、毎日お茶碗約1杯分(約130g)の食品が捨てられていることになるのです。
世界にはまだまだ食べるものがなく、飢えで苦しむ人が多くいる中、これほどのフードロスを見逃すわけにはいきません。また、大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮からも、フードロスの削減は私たちが抱える大きな課題の一つといえます。
そこでBOTANISTから、普段の料理で野菜を余すことなく活用できるサスティナブルレシピをご提案。簡単なのに美味しいものばかりなので、フードロス削減の第一歩として、ぜひ挑戦してみてください。
日持ちも美味しさも増す
干し野菜&果物
野菜や果物が大量に手に入った場合、すぐに食べ切るのは難しいですよね。とはいえ、そのまま置いていると日に日に傷んでしまい、結果フードロスになりかねません。そこでおすすめなのが、ドライ状態にすること。野菜や果物は切って干すことで水分が抜け、そのままの状態よりも長く保存できるようになります。
また、水分が抜けることで野菜や果物の旨味がギュッと凝縮して閉じ込められ、そのまま食べるよりも濃厚な味わいが楽しめるようになるのも魅力です。
しっかりと乾いた状態(ドライ)に仕上げれば、干す時間が長くかかる分、保存期間も長めに。調理前はお湯で戻して使います。一方、半生状態(セミドライ)に仕上げれば、干す時間も保存期間もドライよりは短くなるものの、そのまますぐ調理に使える便利さがあります。
【材料】
- 人参
- 椎茸
- 玉ねぎ
- ミニトマト
- バナナ
- りんご
- キウイ
- レモン汁
作り方
野菜と果物を切る
野菜と果物をそれぞれ下記の通りに切ります。
■人参…皮をむいて細切り。
■椎茸…軸を切り落として5mm幅に切る。軸は適当な大きさに手で割く。
■玉ねぎ…16等分にくし切り。
■ミニトマト…3等分に切って種を取り除く。
■バナナ…5mm幅に切ってレモン汁を塗る。
■りんご…皮付きのまま5mm幅に切る。
■キウイ…皮をむいて5mm幅に切る。
干す
野菜と果物をザルや網に並べ、時々裏返しながら下記の時間を目安に干します。
ドライにするかセミドライにするかはお好みで。
朝日が昇ってから干し、夕日が沈む前に取り込んでください。
材料を薄く、細かく切るほど乾燥しやすくなり、短い干し時間で完成します。
ドライ
■人参…1~3日■椎茸…2~4日
■玉ねぎ…2~4日
■ミニトマト…4~5日
■バナナ…2~4日
■りんご…2~4日
■キウイ…2~4日
セミドライ
■人参…30分~2時間■椎茸…2時間~半日
■玉ねぎ…半日
■ミニトマト…1~2日
■バナナ…2~3時間
■りんご…半日
■キウイ…半日
干し野菜のアレンジレシピ スパイスふりかけの作り方
炒め物、煮物、汁物など、あらゆる料理に活用できる干し野菜。そのまま具材として使用するのも良いですが、スパイスとミックスして粉状にすることで、万能ふりかけとしても楽しめます。ここでは、「ドライ人参のスパイスふりかけ」へのアレンジレシピをご紹介。豊かな風味のふりかけは、サッとかけるだけでさまざまな料理のアクセントに。オリーブオイルと合わせ、パンにつけて食べるのもおすすめです。
材料
- ドライ人参 4g
- アーモンド(ロースト) 4粒
- 炒りごま 小さじ1
- 塩 小さじ1/4
- クミンシード 小さじ1/2
- コリアンダーパウダー 小さじ1/4
作り方
材料を混ぜて細かく砕く
すべての材料をミルに入れます。しっかりと混ぜ合わせながら、粉状になるまで砕いたら完成です。
干し果物のアレンジレシピ プチパンケーキの作り方
そのまま食べても美味しいドライフルーツですが、スイーツのトッピングに使えば、見た目も味わいも一際華やかに。ここではいつものパンケーキに一花添える、「ドライフルーツのプチパンケーキ」へのアレンジレシピをご紹介します。
材料
- ホットケーキミックス 200g
- 無調整豆乳 100m
- 水 100ml
- 植物油 適量
- 干し果物(セミドライ) 適量
作り方
生地を作る
ボウルにホットケーキミックス、無調整豆乳、水を入れ、泡立て器でダマがなくなるまで混ぜ合わせます。
焼く
フライパンに植物油をひいて中火で熱します。フライパンが温まったらスプーンで①をすくい、一口大の円状に広げて焼きます。この時、生地の上にお好みで干し果物を乗せてください。
表面にプツプツと小さな泡が出てきたら裏返し、両面に焼き色がついたら完成です。
Youtubeにも同時公開しておりますので、動画でもお楽しみいただけます。
♯取材撮影協力
料理研究家 リコ
オーストラリアの大学で栄養学を学び、レシピライターやレシピ動画制作、ライフスタイルコーチなど幅広く活躍中。また、野菜ソムリエの資格と自身がヴィーガンであることを活かし、Harapeco Veganとしてインスタグラムでヴィーガンレシピを発信している。