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スパイスや野菜の力でからだの内側から元気に
暑さで食欲がなくなると、食事はついサッパリとした風味のものや、ツルッと口当たりの良い冷たい麺類が多くなりがちです。しかし、こうしたものばかり食べていると、胃腸が冷えたり、油分が不足したりして、ますます体調不良になってしまう可能性があります。
そこで今回おすすめするのが、ボタニカルスパイスカレー。夏の弱ったからだに嬉しい効果が期待できる、さまざまなスパイスを配合しています。
まずコリアンダーは、胃もたれに良いとされるスパイス。インドでは食後に飲まれることもあります。同じくクミンも、胃腸の働きを整える作用があるといわれているスパイス。インドではクミンを水に溶かしたドリンク、クミンティーが親しまれています。
ターメリックは抗酸化作用が強く、夏の強い紫外線にさらされる肌を守る効果が期待できます。インドではシミ取りとして、小麦粉とターメリックを混ぜたものを直接肌に塗ることもあります。
カイエンペッパーは少量でもとても辛いので、発汗作用が抜群。ピリッとした風味は食欲増進にもつながります。
こうしたスパイスに加えて、日本人にはおなじみの生姜も投入。生姜は冷たいものを摂りすぎたり冷房で冷えすぎたりした胃腸をやさしく温めてくれます。
また、サラダ油もしっかり使用。油はスパイスの香りを引き出してくれる重要なアイテムであると同時に、夏の肌や髪に不足しがちな油分を補うのにも活躍します。
さらに、今回のカレーは副菜の充実ぶりも特徴的。その一つ、アボカドとスパイスのサラダに使用するアボカドも、良質な油をあたえてくれる食材です。アボカドの風味はカレーにこっくり感を与えてくれるので、満足度が上がるのもポイントです。
その他の副菜も野菜たっぷり。トマトやきゅうりなど、栄養豊富な旬の夏野菜もふんだんに使用しています。ちなみに、トマトはヘタがしっかりしているものが甘くて新鮮。きゅうりはイボの多いものがフレッシュなサインです。選ぶ時の参考にしてみてください。
夏に食べたいボタニカルスパイスカレーの作り方
たくさんのスパイスや良質なオイル、野菜たっぷりで、夏のからだに良いことづくめのボタニカルスパイスカレー。さまざまな食材が組み合わさることで、風味や食感のバリエーションも楽しく、彩りも豊かな一皿となっています。 そんな華やかさとは裏腹に、作り方がとっても簡単な点もこのカレーの魅力。ここからは、具体的なレシピをご紹介します。
【ボタニカルスパイスカレーの材料(3人前)】
- 玉ねぎ 45g
- 人参 30g
- セロリ 30g
- 椎茸 30g
- レンコン 30g
- カルダモン(ホール) 1粒
- クローブ(ホール) 3粒
- シナモン(ホール) 2cm
- コリアンダー 小さじ2
- クミン 小さじ1
- ターメリック 小さじ1/2
- カイエンペッパー 小さじ1/4
- サラダ油 小さじ5
- にんにく 1.5g
- 生姜(すりおろし) 小さじ2
- トマト水煮缶 125g
- 野菜だし(顆粒。ブイヨンでも可) 小さじ1
- 醤油 小さじ1/2
- ケチャップ 小さじ3
- 塩 小さじ1/2
- 十六雑穀ごはん 300~450g
【副菜】
- フライドオニオン 適量
- パクチー 適量
- ミックスビーンズ 適量
- トマト 適量
- 赤キャベツ 適量
キャロットラぺ
- 人参 75g
- オレンジ 1/4個
- レーズン 9粒
- 塩 小さじ1/3
- ブラックペッパー 小さじ1/2
- オリーブオイル 小さじ1と1/2
きゅうりのギリシャ風サラダ
- きゅうり 1本
- バジル 2枚
- 塩 小さじ1/4
- ブラックペッパー 小さじ1/4
- オリーブオイル 小さじ1
アボカドとスパイスのサラダ
- アボカド 120g
- 紫玉ねぎ 1/4個
- ライム果汁 小さじ4
- クミンパウダー 小さじ1/2
- ブラックペッパー 小さじ1/2
- オリーブオイル 小さじ1と1/2
ボタニカルスパイスカレーの作り方
野菜をみじん切りにする
玉ねぎ、人参、セロリ、椎茸、レンコンをみじん切りにします。人参とレンコンは皮ごと、椎茸は軸ごと使いましょう。ダシが出やすいよう、なるべく細かく切るのがポイントです。
にんにくをみじん切りにする
にんにくをみじん切りにします。まずヘラなどを使って潰すことで、風味がアップしますし、うす皮が簡単にむけ、みじん切りがしやすくなります。
にんにく、生姜、ホールスパイスを炒める
鍋にサラダ油をひき、みじん切りにしたにんにくを入れます。その後、生姜をすり下ろしながら投入。さらに、ホールスパイス3種(カルダモン、クローブ、シナモン)を加え、プクッと膨らんだり小さな泡が出たり、火が通ったサインが見られて香りが出るまで弱火で炒めます。
パウダースパイスを加えて炒める
香りが出てきたら、あらかじめブレンドしたパウダースパイス4種(コリアンダー、クミン、ターメリック、カイエンペッパー)を一気に加え、焦げないように弱火で炒めます。
残りの材料を加えて煮込む
さらに香りが出てきたら、生野菜のみじん切り、トマトの水煮缶、野菜だしを投入。温度が下がるため一旦強火にして、よく混ぜ合わせます。混ざったら弱火にして、10分程度煮込みます。焦げないよう、時々混ぜるようにしましょう。少量なら差し水もOKです。
調味料を加えて味を調える
煮立ってきたら、醤油、ケチャップ、塩を加えて味を調整。さらに10分程弱火で煮込んだら完成です。この間に、副菜を準備しましょう。ラぺやサラダの作り方は下記の通りです。
キャロットラぺの作り方
人参を切る
人参の皮をむき、千切りにします。
オレンジを切る
オレンジの皮をむき、0.5cm角にカットします。
全ての材料を混ぜ合わせる
ボウルに全ての材料を入れ、全体を混ぜ合わせたら完成です。
きゅうりのギリシャ風サラダの作り方
きゅうりを切る
キュウリを縦4等分にカットし、さらに1cm角にカットします。
バジルを切る
バジルを0.5cm角にカットします。
全ての材料を混ぜ合わせる
ボウルに全ての材料を入れ、全体を混ぜ合わせたら完成です。
アボカドとスパイスのサラダの作り方
アボカドを切る
アボカドの皮をむき、種を取り、ざく切りにします。
紫玉ねぎを切る
紫玉ねぎをみじん切りにします。
全ての材料を混ぜ合わせる
ボウルに全ての材料を入れ、全体を混ぜ合わせたら完成です。
全て準備できたら、お皿に盛り付けます。中央にご飯を盛り、その周りにカレーと副菜を並べたら出来上がりです。
いかがでしたか。今年の夏のおうち時間に、ぜひご家庭でBOTANIST ボタニカルスパイスカレーをお楽しみください。
取材協力 「SPICEUP」オーナー RYOKO
“HERB, SPICE, and SEASONS”をコンセプトに、大阪・豊中市にて料理教室や店舗・企業のメニュー開発、フードスタイリング、ケータリング事業などを行う「SPICEUP」を主宰。ハーブやスパイスを取り入れ、季節感や旬を楽しめる料理を提案する。