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知っていますか?
深刻な社会問題“フードロス”
フードロスとは、まだ食べられる状態であるにも関わらず廃棄される食品のこと。日本では年間2,531万トン(※)もの食品廃棄物等が発生していますが、その内に占めるフードロスの割合は、なんと600万トン(※)にも上ります。これを国民一人当たりに換算すると、毎日お茶碗約1杯分(約130g)の食品が捨てられていることになるのです。
世界にはまだまだ食べるものがなく、飢えで苦しむ人が多くいる中、これほどのフードロスを見逃すわけにはいきません。また、大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮からも、フードロスの削減は私たちが抱える大きな課題の一つといえます。
そこでBOTANISTから、普段の料理で野菜を余すことなく活用できるサスティナブルレシピをご提案。簡単なのに美味しいものばかりなので、フードロス削減の第一歩として、ぜひ挑戦してみてください。
野菜を丸ごと活かす
旨味たっぷりベジブロス
ベジブロスとは、野菜から取る出汁のこと。通常なら捨ててしまう皮やヘタなどを煮出すことで、旨味たっぷりの出汁が取れるのです。この出汁は煮物や汁物など、一般的な出汁と同じ感覚でさまざまな料理に活用できます。
【材料】
- 大根の皮…1本分
- トマトのヘタ…2個分
- 玉ねぎの皮…2個分
- 人参の皮…1本分
- ネギの青い部分…2本分
- ナスのヘタ…2本分
- パプリカのヘタ…2個分
- 水…1.3l
- 料理酒…小さじ1
作り方
材料を煮込む
すべての材料を鍋に入れ、強火で加熱します。沸騰したら弱火にして、30分程煮込みます。
ざるでこす
ボウルにざるを乗せ、①をこしたら完成です。
ベジブロスのアレンジレシピ
リゾット風ごはんの作り方
和洋問わずさまざまなジャンルの料理に活用できるベジブロス。寒い季節には、温かなリゾット風ごはんとして楽しむのはいかがでしょうか。ここでは、トマトをたっぷり使った「丸ごとトマトのリゾット風」へのアレンジレシピをご紹介します。
材料
- トマト…大1個
- ごはん…150g
- ベジブロス…150ml
- 味噌…小さじ2
- 塩…ふたつまみ
- オリーブオイル…適量
- ブラックペッパー…適量
作り方
材料を混ぜ合わせる
鍋にごはん、ベジブロス、味噌を入れ、味噌が溶けるまで混ぜ合わせます。
煮込む
トマトのヘタを切り落とし、中央に十字の切り込みを入れます。これを①に入れて蓋をし、弱火で煮込みます。
沸騰してトマトが柔らかくなってきたら、ヘラでトマトを潰しながら混ぜ合わせます。
味を調える
水分が減り、混ぜ合わせた時に鍋底が見えるようになってきたら火を止め、塩で味を調えます。
仕上げる
器に盛り付け、オリーブオイルとブラックペッパーをふりかけたら完成です。
ベジブロスのアレンジレシピ
ポタージュの作り方
寒い季節に温まる料理として、ベジブロスのスープもおすすめ。ここでは、人参とパプリカを使った、濃厚で食べ応えのある「丸ごと人参とパプリカのポタージュ」へのアレンジレシピをご紹介します。
材料
- パプリカ…1個(約150g)
- 人参…1/2本(約50g)
- ベジブロス…100ml
- 無調整豆乳…100ml
- オリーブオイル…大さじ1
- 塩…小さじ1/2
- 塩こしょう…適量
- フライドオニオン…適量 ※トッピング用
- 無調整豆乳…適量 ※トッピング用
作り方
野菜を切る
パプリカと人参それぞれヘタを切り落とし、適当な大きさに切ります。
炒める
鍋に①、オリーブオイル、塩を入れ、中火で炒めます。
煮込む
パプリカと人参がしんなりとしてきたら弱火にし、ベジブロスを投入。蓋をして煮込みます。
ミキサーにかける
パプリカと人参が柔らかくなったら火を止め、ミキサー(フードプロセッサーやハンドブレンダーでも可)に移し、滑らかになるまでかくはんします。
温める&味を調える
再び④を鍋に戻し、無調整豆乳をプラス。弱火で加熱し、塩こしょうで味を調えつつ、沸騰直前に火を止めます。
仕上げる
器に盛り付け、お好みでフライドオニオンや無調整豆乳をトッピングしたら完成です。
Youtubeにも同時公開しておりますので、動画でもお楽しみいただけます。
いかがでしたか。簡単ながら、野菜を無駄なく、美味しく楽しめるベジブロス&アレンジレシピ。ぜひサスティナブルなライフスタイルの一歩として、ご家庭でお試しください。
♯取材撮影協力
料理研究家 リコ
オーストラリアの大学で栄養学を学び、レシピライターやレシピ動画制作、ライフスタイルコーチなど幅広く活躍中。また、野菜ソムリエの資格と自身がヴィーガンであることを活かし、Harapeco Veganとしてインスタグラムでヴィーガンレシピを発信している。