「植物も生きている」と感じた文学作品のススメ―in living. ririkaさん― | ボタニカルライフスタイルマガジン - BOTANIST Journal

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「植物も生きている」と感じた文学作品のススメ―in living. ririkaさん―

「植物も生きている」と感じた映画や小説などを紹介していただく連載企画。今回は、YouTuberとして、日々の暮らしのルーティン動画をアップしているin living.のririkaさんにお話を聞きました。

YouTubeでも同時公開中

「リクガメのエサ」から
「共に生きる」植物へ

モーニングルーティンやスキンケアをはじめ、日々の暮らしを、Youtubeというメディアを介して表現しているririkaさん。『新しいお花。』や『ベランダ暮らしを始めました。』などの動画でも、植物との生活を大切にしている様子が伺えます。そんなririkaさんが、部屋によく飾る花は紫陽花で、ベランダではミニ菜園と多肉植物を育てているという。「多肉植物好きの方には怒られてしまうかもしれませんが、最初はリクガメのエサとして興味を持ちました。いつか迎えるリクガメのためにも、今からいい環境をつくっておきたいなと思って選んだのですが…。ぐんぐん大きくなる姿が、とっても可愛くて、実際にお世話をするようになってからは愛着がわいてしまって、もうエサとしてはあげられなさそうです」

植物との「距離」が魅力。
江國香織さんの『きらきらひかる』

そんなririkaさんが「植物も生きている」と感じた作品は、江國香織さんの『きらきらひかる』。「この本の主人公が、ユッカエレファンティペスを、とある人物に重ね合わせていて、日常生活のなかで、ユッカエレファンティペス(とある人物)に、聞こえるように物事を話したり、逆に、ユッカエレファンティペス(とある人物)からの視線を痛く感じたりしているんです。植物を、人のように感じ接したり、表現するところが面白いなと思いながら読んだ作品で、印象に残っています」

生きてきたことの証を
委ねている植物という存在

この作品への共感ポイントとも呼応するように、ririkaさんも今では植物を擬人化、それ以上の存在として感じながら生活しているそうです。「わたしが何かを育てることで、ほっとするのは、自分が生きていたことの証を残したいからなのかなって思うんです。その点で、植物はわたしの過去であるかもしれません。たとえば、お母さんが子供に『おばあちゃんは昔ね…』と語り継ぐことで、子供の記憶に残りますよね。もし、自分がいなくなったときに、そこにいたことを証明してくれるものがなくなってしまいそうで、それを植物に委ねているのかな、なんて最近思ったりします」
江國香織さんの『きらきらひかる』を手にしたことをはじめ、日々の暮らしのなかで、植物への思いが変化していったririkaさん。家での暮らしかたが大切になっている昨今において、「植物の生きる力」は、癒しやお洒落なインテリア、日々の暮らし以上の存在になったようです。

PROFILE

in living. ririkaさん

朝のコーヒー、お昼ご飯、ファッション、雑貨、晩酌など、その1日に起こったありのままのライフスタイルを、日々日記に書き記すように、YouTubeというメディアを介して表現されています。

↓ririkaさんのYouTubeチャンネルはこちら↓

共に生きる LIVE WITH

「共に生きる LIVE WITH 」

植物と共に暮らすことを通じて見えてくる、新しい生き方。それは、今、この時代に、必要な選択肢かもしれません。「共に生きる」様々なボタニカルライフスタイルにフィーチャーし、より豊かに暮らすためのヒントを追求していきます。

「COEXISTENCE(共存)」。植物と関わる仕事や活動を行う3人の専門家にフィーチャーし、ニューノーマル時代の新しい生き方について考えるきっかけをお届けします。植物と共に生きる彼女らのボタニカルストーリーをぜひご覧ください。