BOTANIST Journal 植物と共に生きる。

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PLACE 04

ラボのような空間で自分好みに“調合”できるドライフラワー専門店

東京・富ヶ谷にあるドライフラワー専門店「EW.Pharmacy」。まるで生花を思わせる色鮮やかなドライフラワーに目を奪われるだけではなく、「調剤薬局の調合」をイメージした、遊び心溢れるオーダーメイドの販売スタイルで人気を呼んでいます。

技術と愛情を詰め込んで花々の魅力を生かし続ける

花を使った撮影やイベント、店舗装飾などのコーディネートを手掛ける、フラワークリエイターの篠崎恵美さん。2009年に自身の会社「edenworks」を立ち上げ、2015年には東京・代々木上原にフラワーショップ「edenworks bedroom」をオープンしました。
そんな篠崎さんが2017年、新たに東京・富ヶ谷に開いたのが、ドライフラワー専門店「EW.Pharmacy」です。装花の仕事やショップでの販売用に多くの生花を仕入れる中、どうしても余ってしまったものを泣く泣く処分するのではなく、何とか活用する方法はないか。篠崎さん自ら思案して辿り着いた答えが、ドライフラワーにして販売することでした。

一般的にドライフラワーというとくすんだ色味や褐色のものをイメージしがちですが、同店のラインナップはそれにあらず。シンプルにグレーとシルバーで統一された店内には一際映える、色とりどりのドライフラワーが並んでいます。植物由来の染料を使って色を吸わせたものや、カラースプレーを吹きかけてペイントしたものもあれば、天然の色そのままというものも。独自の製法により、自然の色味を失わず、美しく残すことに成功しているのです。

その花が最も魅力的に見えるよう、天然色を活かすのか、染めるのか、あるいは逆に漂白するのか…。一本一本に適した加工を吟味し、丁寧に仕上げるからこそ実現できる豊富なバリエーションは、目を見張るもの。暖色系から寒色系まで、馴染み深い花から見たこともない珍しい花まで、季節に合わせて2か月ごとに入れ替えながら、常時約20種類を取り揃えているようです。

調剤薬局の世界観に浸り好きな花を選ぶ特別な体験

EW.Pharmacyはユニークな販売方法をとることでも話題。「Pharmacy(薬局)」の名の通り、店内ディスプレイは薬局のカウンターを彷彿とさせる佇まいです。そして白衣姿のスタッフに相談しながら、まるで薬を調合するかのように、イメージに合う花を5種類もしくは10種類セレクトします。

花の名前と科名、原産国・地域、特徴、花言葉などが記された花のリストが用意されています。こういった情報やスタッフのアドバイスを参考にしつつ、目の前にずらりと並ぶドライフラワーを吟味できます。同じ種類でも一本一本色の出方、花の大きさ、咲き方は違うので、選ぶ楽しさは無限大。ドライフラワーの奥深い魅力にどんどん引き込まれます。

選び抜いたドライフラワーは、そのまま飾れるパッケージに入れられ、店内にある圧着機でプレス。密封されることで湿気や虫から守られるため、色あせの原因となる直射日光を避ければ、約1年~1年半もの間美しい状態を楽しむことができます。

さらに、パッケージには選ぶ際に使用した花のリストを貼付。セレクトした花のチェックボックスに印が付けられており、その様はさながらドライフラワーの処方箋です。購入後に改めてじっくり読めば、選んだ花への想いがより一層深まることでしょう。

ニーズに合わせて選べる
センスが光る多彩な見せ方

このように、店頭に並ぶドライフラワーを一から自分で選ぶ「order-made」の他、あらかじめコーディネートされている「ready-made」も用意。いずれもパッケージタイプ以外に、ガラスドームに入れられたタイプの「dome arrangement」、ハーバリウムタイプの「oil arrangement」があります。

さらに、「order-made」なら10種類セレクトして束ねてもらえる花束タイプの「swag」も。「ready-made」ならポストカードサイズのケース入りでそのまま郵送できる「post flower 花の手紙」や、「präparat 押し花」、さらにバレンタインやホワイトデーといったプレゼント需要が高まる時期には、薬品瓶に入れられた限定品が登場するようです。

独自のスタイルでドライフラワーの大いなる魅力を伝える「EW.Pharmacy」。花のある暮らしのスタイルの一つとして、素敵なドライフラワーを探しに訪れてみてはいかがでしょうか。大切な人への贈り物にも、きっと喜ばれるはずです。

DATA

EW.Pharmacy

東京都渋谷区富ケ谷1-14-11
13:00~20:00
不定休