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LIFESTYLE 14

花のある暮らし「 湿地性カラー」

「乙女のしとやかさ」という花言葉の如く、気品溢れる佇まいのカラー。 1761年に原産国・南アフリカからヨーロッパへ持ち込まれたのを機に、世界各地に広まり、その後1843年にオランダ船に乗って日本へやって来ました。

南アフリカでは、「豚の耳」を意味する「varkoor」の名で呼ばれていますが、英名の「calla」については、ギリシャ語で「美」を意味する「kallos」をはじめ、修道女が身に纏う服の「襟」を意味する「collar」に由来するなど、諸説あります。 どれも言われてみれば、そう思えるから面白いですね。 カラーの美しく不思議な形をどう解釈しようか、世界中の人々が首を傾げながら様々な物に例えたのでしょう。 その後、カラーは世の中に浸透し、最近では、ウェディングブーケに用いられる花の定番として活躍しています。 混じり気のない純白の莟や洗練された無駄のないスレンダーなシルエットが花嫁を引き立たせることから、高い人気を誇ります。
私たちが日頃目にするカラーと言えば、殆どの場合切り花として出荷されたもの。採花される前のカラーがどのような姿か、想像できたでしょうか。 湿地性カラーについては、まるで睡蓮のように、水中で育つというから驚きです。水上に凛と咲くカラーの姿は神秘的で、普段目にするのとは、 また異なる美しさ。隠し事は一切なさそうな潔い花姿ですが、深堀りすると実は奥が深い花なのですね。 この機会に、ぜひじっくりとご鑑賞してみてはいかがでしょうか?

湿地性カラーの愛で方

基本の下準備

・花瓶

花の長さと花瓶の高さの割合は1:1が基本。

・花バサミ

家庭用のハサミでも代用可能。切れ味の良いものを選び、清潔な状態で使いましょう。

・水切り

茎から花全体に水を運ぶ「道管」の通りを良くします。茎に付着したゼリーを洗い流したら、容器にきれいな水を張り、水中で茎の先をハサミで斜めに切り落とします。

・メンテナンス(毎日1回)
水を交換する

道管を詰まらせるバクテリアの繁殖を抑えるために水を清潔に保つのが、花を長持ちさせる秘訣です。

茎の先を切る

切り口を新しくして、水の吸い上げをよくしてあげます。

花瓶に水を張る

カラーの茎は柔らかく水中で傷みやすいため、水に浸かる面積を減らすように、浅目に水を張ります。水替えもなるべくこまめに行うのが長持ちの秘訣です。

長さを調整する

茎に対して垂直に、お好みの長さに切り詰めます。長さは揃え過ぎずに、少しランダムにすることで、活けた際により自然な印象になります。

活ける

すらりと美しい茎は、カラーの最大の魅力のひとつです。まずは長めのガラス花瓶を使ってシンプルに活けてみましょう。

動きをつける

カラーはまっすぐなままでも十分に美しいですが、少し動きを付けたい場合は、親指を優しく茎に押し当てながら滑らせると、緩やかなカーブをつくることもできます。お好みに応じて試してみてはいかがでしょうか。 ※強く押しすぎると折れてしまいますので、ご注意ください。

メンテナンス

湿地性カラーは、数日経 過すると花粉が熟し、風で飛んだり花弁が少し汚れてしまうことがあります。気になる場合は、毎日の水換えの際、ゴミ箱などの上で逆さまにし、優しくゆすり落としておくと後に散るのを抑えられます。

飾り方いろいろ

まっすぐでフォルムに無駄が無いカラーは、つい活け方が単調になりがち。
しかし、少し工夫を加えることで雰囲気を変えることができます。
一緒にお届けしました「ミスカンサス」という細長い葉物もぜひご活用いただきながら、お楽しみください。
Produced by BOTANIC
霽れと褻(ハレとケ) “farm to vase” をコンセプトに、良質な花を、最適な流通経路で、誠実な情報と共にお届けしています。花屋で手に入らない旬の花と、その花に関する新聞を毎月お届けする「花と新聞の定期便」を始め、新しい花の楽しみ方を提案します。

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企画/取材/執筆:株式会社BOTANIC
編集:株式会社I-ne