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LIFESTYLE 08

花のある暮らし「グロリオサ」

赤く波打つ花姿が、まるで燃える炎を彷彿とさせる、グロリオサ。その名はラテン語の「gloriosus (見事な) 」にちなみ、思わずハッと目を見張るほどの見事な存在感を見せます。数ある花と見比べても類い稀なる花姿ゆえに、お祝い等特別な場では欠かせない存在です。

日本で切り花生産が盛んになったのは、意外に も最近の1980年以降。当時生産を率いた先駆者こそ、今回取材で訪れた、高知市三里地区の農家さん方なのです。三里地区でグロサリオの研究・栽培が始められたのは、グロリオサの切り花としての認知度がまだ低かった80年代前半頃。 前例が少ない中、着実に努力を重ね、国内屈指の一大産地へと成長を遂げました。さらに平成1 4年には、オランダで開催された世界最高峰の花のコンテスト「インターナショナルフラワートレードショー」で、グランプリを受賞した実績も。
今日グロリオサは、切り花での流通が拡大を遂げ、ブーケやアレンジメント、自宅用の花材としても用途の広がりを見せています。日本において、グロリオサの定番と言えば「赤色」ですが、他の草花と組み合わせやすい繊細な花色や小ぶりなサイズ感の品種開発も進んでおり、新たな可能性を切り開き始めています。 世の中に馴染みの薄かった時代が不思議なほどに、今では圧倒的な存在感で人々の心に興奮の炎を灯すグロリオサ。皆さまにとっても、目にする度に元気が湧いてくるような花であることを願っています。

湿地性カラーの愛で方

基本の下準備

・花瓶

花の長さと花瓶の高さの割合は1:1が基本。

・花バサミ

家庭用のハサミでも代用可能。切れ味の良いものを選び、清潔な状態で使いましょう。

・水切り

茎から花全体に水を運ぶ「道管」の通りを良くします。茎に付着したゼリーを洗い流したら、容器にきれいな水を張り、水中で茎の先をハサミで斜めに切り落とします。

・メンテナンス(毎日1回)
水を交換する

道管を詰まらせるバクテリアの繁殖を抑えるために水を清潔に保つのが、花を長持ちさせる秘訣です。

茎の先を切る

切り口を新しくして、水の吸い上げをよくしてあげます。

花を解く

カール状の葉先を持つグロリオサは、互いに絡まりやすく解きづらい性質があります。花屋によっては葉先をカットして扱いやすくすることがありますが、カールの部分も可愛らしいので、ぜひ葉先は切らずに、一本一本優しく解いてあげてください。

花粉を取る

グロリオサは受粉すると、種を作るために蓄えたエネルギーを消耗し、花の老化が早まってしまいます。そのため、花を少しでうも長く楽しむためには、先に花粉を纏う葯を取り除くことをおすすめします。ティッシュなどで優しくつまみ取るとよいでしょう。

茎を切り分ける

四方に向かって自由に伸びる花姿もまた、グロリオサの魅力のひとつです。しかし、下部の枝 分かれした花が水に浸かってしまうなど、扱いに困った場合は茎の付け根の部分から切り分けましょう。

下部の葉を取り除く

葉が水に浸かると、腐敗して水が汚れる原因になるため、浸かりそうな葉があれば、手で優しく取り除きます。その際、下方向へ引っ張ると茎に筋が入り、そこから傷みが進む可能性があるので、横方向にちぎるようにして取り除いてください。

活ける

一見活けるのが難しそうなグロリオサですが、実際は花瓶にざっくり活けるだけで絵に なる、扱いやすいお花です。長さはあえて揃えず、グロリオサならではのダイナミックな花姿をお楽しみください。

メンテナンス

グロリオサは日が経つに連れて、蕾が開いたり、咲いていた花が萎んだりと、日々変化していき ます。蕾が開いたらSTEP2と同様に、花粉を取ってあげましょう。また、先に咲いていた花が終わって萎れたら、次の花を咲かせるエネルギーを温存するために、切り落としておきます。

飾り方いろいろ

1本に付く輪数が多く、蕾から満開まで一度に様々な表情の花を楽しめます。 ざっくり大ぶりの花瓶に活けても、切り分け、小さな花器に活けてもスタイリッシュな空間を演出してくれますよ。 飾りたい場所やお好みの花器に合わせて自由にアレンジしながらお楽しみください。
Produced by BOTANIC
霽れと褻(ハレとケ) “farm to vase” をコンセプトに、良質な花を、最適な流通経路で、誠実な情報と共にお届けしています。花屋で手に入らない旬の花と、その花に関する新聞を毎月お届けする「花と新聞の定期便」を始め、新しい花の楽しみ方を提案します。

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企画/取材/執筆:株式会社BOTANIC
編集:株式会社I-ne